海外のブッシュクラフターが使ってるレザーの「ティンダーポーチ」って、めちゃくちゃカッコいいですよね。
僕も最近ミニマムなバックパックキャンプも楽しみ始めたところ欲しくなってしまい、せっかくなので自作してみました。
自分で作り方を調べている中でわかりにくかった部分の補足も含めてかなり詳しく紹介するので、ティンダーポーチを自作したい方はぜひ参考にしてみてください!
ティンダーポーチの自作に必要なもの
僕が使った道具と入手方法
まず、僕がティンダーポーチの自作に使った道具がこちらです。
- レザー(厚さ1mm以下のヌメ革)
- レザーレース(巾3mm or 4mm)
- 定規(30cm以上推奨)
- コンパス
- ハサミ
- レザーパンチ
- トコノール
- 布
- 水牛角トグルボタン
レザー
一言にレザーと言っても色々と種類がありますが、ティンダーポーチ用には「ヌメ革」と呼ばれる革が良いです。
また、革は柔らかい方が良いので革の厚みは1mm以下を推奨。
僕は1mmのヌメ革を選んで問題なく作れましたが、少し固く感じたので0.7mm程度がベストなのかなと思います。(薄すぎると耐久性が下がる。)
そして一般的で使いやすいティンダーポーチのサイズは直径15cm程度なので、素材となるレザーは倍の直径30cmを取れる必要があります。(ポーチにすると革の直径の約半分になる。)
レザー素材の入手方法ですが、街の販売店でも買えると思いますが僕はネットで購入しました。
レザークラフト用の素材を販売している人気のネットショップは以下の3つを抑えておけばOKです。
僕も上記の3サイトの商品を吟味した結果、コスパとレザーレースもまとめて買える点から「ぱれっと」で購入しました。
一応、僕が購入した具体的な商品はこちらです。
0.7mmも選べたので、今から買うなら0.7mmにしますね!
ポーチを作るのに必要な30cm角より大きめですが、余った部分をレザーシートにしたかったので、僕にとってこれがベストなサイズでした。(レザーシートは後で紹介します。)
レザーレース
レザーレースも「ぱれっと」で一緒に購入しました。
僕が購入した具体的な商品はこちら。
なお、レースもヌメ革が良いです。
巾は3mmか4mmを推奨。
個人的には3mmが最もバランスが良いと感じますが、レースの存在感を強めたい場合は4mmでも良いと思います。
最終的にカットして使う長さは100cmくらいですが、制作中は120cmくらいはあると作りやすいです。
定規
コンパスの径を測ったり穴の位置を決めるために使います。
僕は家に20cm定規しかなかったのでそれを使いましたが、30cm以上の定規があった方が絶対にやりやすいです。(理由は後述。)
コンパス
半径15cmの円を描くために必要です。
仮の穴あけにも使います。
ハサミ
レザーをカットするために使います。
円形に切るにはカッターよりハサミの方が使いやすいです。
レザーパンチ
レザーの穴あけに使います。
ハンマーで叩いて穴を開ける器具もありますが、台座が不要なのでこういったロータリーパンチの方が使いやすいです。
なお、レザーレースの巾と同じ穴径が必要となります。
トコノール
ポーチの内側となるレザー床面(裏面)のコバを綺麗に整えるための仕上剤です。
必須ではないですが、せっかくやるなら仕上剤も使うことをおすすめします。
布
トコノールを塗り広げるために使います。
「スリッカー」と呼ばれるコバ磨きの専用器具もありますが、適当な布でも大丈夫です。
上記のワイプオールは使い捨ての頑丈な布で、掃除などで何かと重宝するので僕は家に常備しています。
水牛角トグルボタン
無くても全然良いのですが、留め具の飾りとして水牛の角のトグルボタンを付けました。
30mm、40mm、55mmの3パターンを試したところ40mmが一番しっくりきました。
もっと気軽なハンドメイドキットも
なお、こんなに色々と用意するのが面倒な人には、DUCKNOTから出ている気軽なハンドメイドキットもあります。
今回の道具を揃えたら、このハンドメイドキットよりも高くつきました!笑
まぁ完全ハンドメイドの満足感があるから良し!
ティンダーポーチの作り方
では、具体的なティンダーポーチの作り方を解説します。
- コンパスで半径15cmの円を描く
- ハサミで円形にカットする
- 定規を使って穴あけ位置をマークする
- レザーパンチで穴をあける
- レザー床面にトコノールを塗る
- 穴にレザーレースを通す
- 引き絞ってヒダを作りながらポーチの形に整える
- レザーの端材でストッパーを作る
- 余分なレースをカットして完成
コンパスを15cmにセットして半径15cmの円を描きます。
レザーに無駄が出ないようにできるだけ材の端に円を描くと良いでしょう。
写真だとわかりにくいですが、濃い色のレザーでも近くで見れば鉛筆の跡はハッキリと見えるのでご安心を。
コンパスの線に沿ってハサミでカットします。
手先がそこまで器用じゃない僕でも、丁寧にやればフリーハンドでも綺麗にカットできました。
完成形は穴の数÷2のヒダができるので、穴が多いほど細かいヒダのポーチになって、穴が少ないと大きなヒダのポーチになります。
穴の数はお好みで。
僕は今回、32個の穴を開けました!
穴を開けた方向のイメージはこんな感じです。
まずは上下左右の4ヶ所に穴を開けて、その間に穴を開けるのを3回繰り返すと32個の穴ができます。
外周から7mm内側に穴を開けました。
ここの間隔は5mm以上あればお好みで大丈夫です。
この時、定規を使って位置を測りながら、コンパスの針を使って仮の小さい穴を開けて穴あけ位置をマークするとやりやすいです。
穴の位置は大体合ってればOK。
30cm以上の定規があれば対角線上を一度にマークできるので絶対に便利です。
僕は20cm定規しかなかったので結構面倒だった…!
写真だと見にくいですが、32個の小さい仮穴が開きました。
先ほどの仮穴を目印に、レザーパンチで穴を開けていきます。
レザーレースが巾3mmならパンチも3mmにセット、巾4mmなら4mmにセットです。
レザーパンチがあれば、このように簡単に穴を開けられます。
レザーの床面はそのままだとカサカサと毛羽立っているので、仕上剤を塗ると綺麗に仕上がります。
トコノールをレザー床面の数ヶ所に塗って、布で塗り広げていけばOKです。
適当にゴシゴシと塗り広げれば大丈夫なので難しくありません。
トコノールを塗った状態がこちら。
毛羽立ちが抑えられてしっとり滑らかになって、色味も深くなりました。
まず、レースの先端をこのように斜めにカットしておきましょう。
こうすることで穴に通しやすくなります。
それぞれの穴を上下に縫うようにレースを通せばOKです。
レースを引き絞ってヒダを作りながら、ポーチの形に整えていきます。
ここの工程は想像よりも苦戦しました。
革が固くて、最初は「これ本当にポーチになる?」と不安だったのですが、
やってるうちに慣れてきて、だんだんポーチになってきました。
コツは手でギュッギュッとヒダの形を癖付けながら少しずつレースを引き絞ることです。
はい、ちゃんとポーチの形になりました。
次にレースのストッパーを作ります。
レザーの端材を好きな形にカットしてパンチで穴をあけます。
この時、3mmの穴だと巾3mmのレース2本が通らなかったので、4mmの穴を開けたところ通せました。
僕は飾りとして水牛の角のトグルボタンも一緒に付けました。
これがあるだけでグッと雰囲気が出るのでおすすめです。
最後にレースの余った部分をカットします。
実際の利用シーンを想定して「これくらいまでは開きたい」というところまでポーチを開いたら、ちょうど良い位置でレースを結びます。
あとは余分なレースをカットすれば完成です。
初のレザークラフトでしたが、思ったより簡単でした!
余った端切れでレザーシートも作りました
さて、レザーの端切れが出たのですが、僕は他にもやりたかったことがあります。
海外のブッシュクラフターがよくやってる、レザーシートの上で火種を作って火起こしするあれをやりたい!
そこで、端切れから切り出してレザーシートを作りました。
作ったと言っても24cm×16cmにカットしただけなので超簡単です。
元からこれもやるつもりだったので、少し大きめのカットレザーを買った感じですね。
おぉ…!これは良さそう…!
実際にキャンプで使ってみた
さて、ティンダーポーチはどこにあるでしょう。
やっぱりこういうミニマルなキャンプでは、レザーのティンダーポーチは自然に溶け込んで良い感じですね。
いや、マジでカッコいい。
ちなみにシートは火起こしよりも道具の置き場所として活躍しました。
バックパックキャンプだとこういうちょっとした道具の置き場所って重宝するんですよね。
ティンダーポーチもシートも本当に作って良かった!
使い込んで育てていきます!
まとめ
ティンダーポーチの作り方を詳しく解説しました!
レザークラフトが初めての僕でも、作り方さえわかれば意外と簡単に作れました。
自分で作ると本当に愛着がわくので、ティンダーポーチが欲しい人はぜひ自作にチャレンジしてみてください!
気軽に作れるハンドメイドキット