キャンプの必須アイテムともいえるシングルバーナーですが、種類が多くてどれを選んで良いのか迷う人も多のではないでしょうか?
- ガス缶との分離型が良いのか?それとも一体型が良いのか?
- 燃料はOD缶タイプが良いのか?それともCB缶タイプが良いのか?
こういった選ぶポイントが色々とありますが、絶対的にどれが良いとか悪いとかはなく、自分に合った最適なものを選ぶべきなのがシングルバーナーです。
かくいう僕もシングルバーナー選びに迷って遠回りしてしまい、結局2つ購入しちゃいました!
キャンプを始めた当初はよくわからず、Amazonで人気だった「PRIMUS ウルトラバーナー P-153」という一体型をなんとなく購入したのですが
キャンプ慣れしてくるうちに「自分には分離型の方が使いやすそうだな…」と思うようになり、「SOTO フュージョントレック SOD-330」という分離型に買い替えました。
結果的に僕には分離型の方が断然使いやすくて、今となっては初めからこっちを買っておけば良かったと思います。
そんな僕の経験から、それぞれに最適なシングルバーナーの選び方について結論が出たので紹介していきます!
シングルバーナーの選び方①:分離型か一体型か?
分離型と一体型の比較
シングルバーナーの構造は2種類あります。
- バーナー本体から伸びるホースをガス缶に接続する「分離型」
- ガス缶にバーナー本体を直接接続する「一体型」
これが分離型で
これが一体型。
分離型と一体型の特徴を比較するとこんな感じです。
サイズ | 安定感 | 輻射熱の影響 | |
---|---|---|---|
分離型 | ややかさばる | 重心が低く安定 | 小さい |
一体型 | 軽量コンパクト | 重心が高く不安定 | 大きい |
輻射熱(ふくしゃねつ)の説明は後ほどします!
サイズは一体型の方が小さい
ここでのサイズというのは、主に収納時の話になります。
一体型の方が構造がシンプルな分だけ軽量かつコンパクトに収納できます。
折りたたむとこんな感じ。
収納ケースに入れるとここまですっきりします。
対して分離型はホースがある分だけかさばってしまいます。
折りたたんでも、どうしても収まりがちょっと悪い感じですね。
収納するとこんな感じです。多少ですが一体型よりかさばります。
大きさを比較するとこんな感じに。こうやって見るとサイズの差がわかりますね。
サイズにこういった違いがあるため、登山用途やバックパックひとつでキャンプに行くときなど、とにかく道具を少しでも軽くしたい場合は一体型がおすすめです。
ただしそうじゃない一般的なキャンプの場合は、これから説明するメリットの多い分離型の方がおすすめです。
安定感は分離型の方が高い
分離型のメリットは、まず安定感の高さです。
分離型のシングルバーナーは下にガス缶がない分だけ重心が低くなるので、安定感が高まります。
実際に見るのが一番わかりやすいので、分離型と一体型それぞれにクッカーを置いてみました。
分離型の方がなんだか安心感がありますよね。
地震のときは1階よりも10階の方が揺れが大きいという話と同じで、キャンプで風が吹いたときやテーブルを蹴ってしまったときなど、重心が高いとバーナーに乗せたものがひっくり返るリスクが高まります。
そういう意味で一体型はちょっと気を使います。
キャンプ場では完全に平坦な場所というのがほとんどないので、なおさらこの安定感はかなり重要なポイントです!
輻射熱の影響は分離型の方が小さい
分離型の方が輻射熱の影響が小さいです。
まず輻射熱とは何かというと、上に置いたクッカーなどから発される熱のこと。
乗せている物の底が広ければ広いほど、この輻射熱が大きくなります。
この輻射熱の影響によってガス缶の温度が高まると爆発の危険性があるので、本当に気をつけなきゃいけないポイントです。
一体型のシングルバーナーは必然的にガス缶とクッカーの距離が近いので、この輻射熱の影響が大きくなります。
そのためスキレットなどの底が広くて高温になる調理器具は特に、一体型のシングルバーナーで使うのはちょっと怖いです。
対して分離型の場合はこんな感じでガス缶との距離も取れるので、スキレットも安心して使うことができます。
こうやって重いスキレットを乗せても、分離型はやっぱり安定感も抜群です。
分離型か一体型か?選び方の結論
- 登山やバックパックキャンプに行く人は、軽量コンパクトな一体型がおすすめ
- それ以外の人は、安定感が高くて輻射熱の影響も小さい分離型がおすすめ
シングルバーナーの選び方②:OD缶タイプかCB缶タイプか?
次に燃料はOD缶タイプとCB缶タイプ、どちらを選ぶべきかについて。
OD缶とCB缶の比較
念のためOD缶とCB缶の違いについて簡単に説明しておくと、
まず「CB缶」のCBは「カセットボンベ」の略です。
このCB缶は家庭のカセットコンロでもよく使われる燃料なので見慣れていますね。
対して「OD缶」のODは「アウトドア」の略です。
キャンプなどのアウトドアシーンではよく使われるガス燃料です。
この2つを比較するとこんな感じ。
金額 | 買える場所 | 寒冷地の耐性 | |
---|---|---|---|
OD缶 | 約500円 | アウトドアショップ | 高い |
CB缶 | 約200円 | コンビニ・スーパー | 低い |
ただし比較しておいてなんですが、シングルバーナー選びにおいてこの比較はそんなに重要じゃありません!
重要なのは「燃料を他のキャンプ道具と共有できるか?」
シングルバーナーをOD缶タイプにするかCB缶タイプにするかのポイントは、「燃料を他のキャンプ道具と共有できるか?」が非常に重要です。
例えば僕の場合は、他にガス缶が必要なキャンプ道具として、コールマンのルミエールランタンを愛用しています。
これに必要な燃料はOD缶なので、シングルバーナーもOD缶タイプを選ぶことで燃料の共有が可能になります。
もしキャンプ中にシングルバーナーの燃料が切れてしまっても、ルミエールランタンを使うのを諦めて燃料を融通すれば、またバーナーで調理ができるようになります。
仮にCB缶タイプのシングルバーナーだったら、CB缶とOD缶を両方準備する必要があって面倒だし、燃料を共有できないので片方の燃料が切れたらその道具はもう使えなくなってしまいますね。
OD缶タイプかCB缶タイプか?選び方の結論
そのためシングルバーナーをOD缶タイプかCB缶タイプかを選ぶときは、
- 自分が既に持ってるキャンプ道具と燃料を共有できる方にする
- これから欲しいと考えてるキャンプ道具と燃料を共有できる方にする
この視点が一番大切になります。
例えば人気の高いユニフレームのツーバーナーはCB缶なので、いつか欲しいと考えている場合はシングルバーナーもCB缶タイプの方が良さそうですよね。
とはいっても、まだ他に何が欲しいかなんて全然決まってないよ!
そういう場合は僕の考えとしてはOD缶タイプの方が良いと思います!
どちらかというとOD缶が必要なキャンプ道具の方が多いし、OD缶は「いかにもキャンプらしい感じ」がするので雰囲気も楽しめます。
あとOD缶はスタッキングしやすくて荷物をコンパクトにできるというメリットもあります。
シングルバーナーの選び方③:点火装置はあった方が良い?
シングルバーナーには点火装置が付いているタイプと付いていないタイプがあります。
これがあった方が良いのか、無くても良いのかについても触れておきます。
僕の持っている2つのシングルバーナーが良い例で、「PRIMUS P-153」には点火装置が付いていて、「SOTO フュージョントレック SOD-330」には付いていません。
点火装置が付いていると、ライターなどを使わずにバーナーだけで着火できるので確かに便利です。
でも点火装置が付いているタイプから付いていないタイプに乗り換えた僕の経験としては、なくても全く問題ないです!
キャンプではこういったスライドトーチが必需品なので、それを使って着火するというワンアクションくらいは別に面倒じゃないからです。
もしスライドトーチを持っていなかったら、キャンプで何かと活躍するので絶対に買うことをおすすめします。
点火装置は付いてるに越したことはないですが、先ほどの「安定感があるか」とか「輻射熱に耐性があるか」とかの方が圧倒的に重要なポイントです。
「点火装置は壊れやすい部品でもあるので、もはやない方が良いよね」っていう意見の人もいるくらいなので、おまけ程度に考えて良いでしょう。
ここにテ点火装置があるかどうかでシングルバーナー選ぶ必要はないと思います!キストを入力
【タイプ別】おすすめのシングルバーナー
シングルバーナーはAmazonで2~3千円で買える中華製が多数ありますが、火器製品なので信頼できるメーカーの製品を買うことを強くおすすめします!
【分離型×OD缶タイプ】SOTO フュージョントレック SOD-330
【分離型×CB缶タイプ】SOTO フュージョン ST-330
【一体型×OD缶タイプ】PRIMUS ウルトラバーナー P-153
【一体型×CB缶タイプ】SOTO レギュレーターストーブ ST-310
シングルバーナーの選び方を動画でも紹介
こちらのシングルバーナーの選び方は、YouTubeで動画でも紹介しています!
【まとめ】シングルバーナーの選び方
シングルバーナーの選び方について紹介しました。
絶対的にどれが良い悪いではなく、シングルバーナーは自分に合った最適なものを選ぶべきです。
- 登山やバックパックキャンプなど、できる限り道具を軽量化したい人は一体型
- そうじゃなくて一般的なキャンプをしたいひとは分離型
- 他のキャンプ道具と燃料を共有できるかという視点で考える
自分に合ったシングルバーナーを見つけて、快適で楽しいキャンプライフを!