冬キャンプの最大の敵は「寒さ」ですが、石油ストーブがあれば一気に快適さが増します。
僕もキャンプ歴4年目にして初めて石油ストーブを購入したのですが、もはや反則レベルの暖かさのおかげで冬キャンプがより快適になりました。
そして、僕が購入したストーブは「トヨトミ KS-67H」という大型の対流型ストーブ。
この記事では、KS-67Hを実際に使った感想を詳しくレビューしていきます!
トヨトミストーブKS-67Hの基本情報
スペック
サイズ(置台含む) | 583×482×482mm |
重量 | 11.0kg |
暖房効果目安 | コンクリート:24畳まで 木造:17畳まで |
暖房出力 | 6.66kW |
タンク容量 | 6.3L |
燃料消費量 | 0.647L/h |
燃焼継続時間 | 9.7h |
参考価格 | ¥25,850(税込) |
トヨトミKS-67Hは、数ある石油ストーブの中でも大型の対流型石油ストーブです。
暖房出力6.66kWというのはかなりの高出力で、大きいテントの幕内でも充分に暖められるスペックになっています。
なお、ストーブには「反射型(反射式)」と「対流型(対流式)」があります。
- 反射型
-
- 燃焼部分の後ろに反射板が付いていて、前方向に対する暖房効果が高い。このおかげでより素早く暖を取れる効果もあり。
- 後方への放熱が少ないためテント幕内の端にも設置しやすい。
- 対流型
-
- 燃焼部分の暖気が上昇して自然対流することで、空間全体を暖める効果が高い。
- デザイン性に優れるものが多い
どちらも一長一短あって、キャンプでもどちらも使われています。
ただ、どちらかと言うとデザイン性の高さから対流型の方がより人気が高いです。
カラーバリエーション
- ブラック
- グレー
- ホワイト
トヨトミKS-67Hは上記3カラーがあるので、好みに合わせて選べます。
派生モデル「GEAR MISSION」もカッコいい
- オリーブグリーン
- コヨーテブラウン
また、トヨトミにはアウトドアらしいタフなデザインに仕上げた「GEAR MISSION(ギアミッション)」というシリーズがあり、KS-67Hのギアミッションモデルとして「KS-GE67」もラインナップされています。
通常モデルより価格も高いのですが、ギアミッションも非常にカッコいいです。
通常モデルとの違いは、
- ガードが格子状デザインになっている
- コントロール周りの文字プリントがミリタリーでカッコよくなっている
この2点で、その他の基本スペックは通常のKS-67Hと同じです。
僕もギアミッションと迷ったけど通常モデルのブラックにしました!ギアミッションのブラックがあったら迷わずそれにしてた…!
数ある石油ストーブからKS-67Hを選んだ理由
詳しいレビューに入る前に、僕が数ある石油ストーブの中からトヨトミKS-67Hを選んだ理由を話しておきます。
まず、先述の通りストーブには「反射型」と「対流型」がありますが、僕としてはデザイン的に対流型一択でした。
そして対流型ストーブの中でも特に人気が高いモデルといえば、
この辺りが挙げられます。
上記のようなモデルは比較的小型のストーブで、例えばサーカスTCくらいのサイズの幕であればベストな選択肢だと思います。
ただ、僕の場合、石油ストーブはアルニカのような大型の幕内での使用が前提になります。
これは僕がストーブを使い分けていて、
- デュオキャンプやグループキャンプでは手軽に使える石油ストーブを使用
- ソロキャンプでは手間がかかるけど趣のある薪ストーブを使用
こんな感じで使い分けているからです。
そのため石油ストーブは大型のタイプを選んだのですが、
大型の石油ストーブも人気どころとして、
この辺りの選択肢があります。
その中でもKS-67Hを選んだ理由は、日本企業であることとデザインが好きだったからです。(コロナも日本企業。)
小型モデルも含めて名前を挙げた製品はどれも間違いないから、好みで選べば大丈夫!
トヨトミストーブKS-67Hのメリット
では、トヨトミKS-67Hを実際に使って感じたメリットをレビューします。
- 高出力でとにかく暖かい
- デザインが良い
- ストーブの上で調理や湯沸かしができる
- 自宅でも使える
既に触れた内容も多いけど改めて詳しく紹介するよ!
高出力でとにかく暖かい
まず、さすが高出力の大型ストーブなだけあって、大きいテントの幕内でもめちゃくちゃ暖かくなります。
僕が愛用しているアルニカは大きめの2ルームテントですが、幕内を超余裕で温めてくれています。
一酸化炭素中毒の対策のためにテントをオープンにして換気して使っていますが、それでも外から幕内に入るとはっきりと暖かいことがわかります。
キャンプのリビングスペースが暖かくて非常に快適になったので、これは僕以上に奥さんがめちゃくちゃ喜んでくれていました。
もうそれだけで買った価値があるね!
デザインが良い
トヨトミKS-67Hはデザインも良くて気に入っています。
これは個人の好みの部分もありますが、他のストーブと比べてKS-67Hのデザインが微妙っていう人はあまりいないんじゃないでしょうか。
石油ストーブはどうしても生活感が出てしまうデザインの商品も多いですが、KS-67Hはアウトドアでも映えるデザインになってると思います。
KS-67Hのデザインで唯一微妙なのが、コントロール部分と開閉ドア部分の文字プリントがダサいこと。
こんな感じで、キャンパーからは「もう少しカッコいい方が好き」という声が多い部分です。
でもですね、これはHoustonというショップが販売しているステッカーで簡単にドレスアップできちゃいます。
こんな感じでカッコいいKS-67H専用ステッカーがあって、これを上から貼るだけです。
どうでしょう?
これだけでガラッと印象が変わって良い感じですよね。
ちなみにステッカーはカラーも豊富で、僕はグレーを選びました。
Houstonは他のストーブやタフまる用など、色んなキャンプ道具の専用ステッカーを作っていて一見の価値ありです。
こういう痒いところに手が届く商品は本当に助かりますね!
ストーブの上で調理や湯沸かしできる
これは対流型ストーブ全般に言えるメリットですが、熱を利用してストーブの上で調理や湯沸かしができるのも便利です。
鍋で調理したり、
ケトルでお湯を沸かしたり、
寝る前に湯たんぽを温めておいたり。
などなど、暖を取りながら一石二鳥の使い方ができます。
常にお湯を沸かしておけるのは結構便利!
自宅でも使える
これも石油ストーブ全般に言えるメリットですが、自宅で使うこともできます。
むしろ本来は家庭用の商品なので当たり前ですね。
薪ストーブと比較した際に、自宅でも使えるのは石油ストーブならではのメリットです。
KS-67Hは木造17畳まで、コンクリート24畳まで対応するので、かなり広めのリビングでも対応できる出力があります。
さらに石油ストーブは灯油の燃焼によって水蒸気が発生するため、エアコンの暖房よりも室内が乾燥しにくいメリットもあります。
僕もそうですが、乾燥肌でエアコンが苦手な人には嬉しいメリットですね!
トヨトミストーブKS-67Hのデメリット
トヨトミKS-67Hのデメリットもレビューします。
デカくて重い
石油ストーブに共通するデメリットは、収納サイズ=使用サイズのため大きくて場所を取ること。
特にKS-67Hは大型ストーブなので、とにかくデカくて重いです。
キャンプではさらに燃料タンクも持ち運ぶ必要があるため、結構な積載スペースを確保する必要があります。
冬キャンプはただでさえ道具が多くなりがちなので、ちゃんと積載できるか事前に確認しましょう。
ちなみに、僕は収納ケースにトヨトミ純正のGEAR MISSION用のケースを使っています。(KS-67Hにもジャストサイズ。)
また、言わずもがな自宅での保管にも場所を取ります。
僕はレビュアーという性質上、キャンプ道具がたくさんあって自宅の収納が既に限界を迎えていますが、KS-67Hでさらなる追い打ちを食らっています。
夏場は本当に邪魔ですね。切実に倉庫が欲しい。笑
燃費が悪い
トヨトミKS-67Hは大型ストーブのため、石油ストーブとしては燃費も悪いです。
例えば同じくトヨトミの小型ストーブ「レインボーストーブ」は、タンク容量4.9Lで燃焼継続時間は20.2時間あります。
対してKS-67Hはタンク容量6.3Lで燃焼継続時間が9.7時間なので、高出力な代わりに燃費が悪いのがわかりますね。
KS-67Hに灯油を満タンで入れると、
- 夜から点ける場合は、一泊のキャンプなら翌朝も使って丁度くらい
- 昼から点ける場合は、当日の夜までで丁度、翌朝も使うなら燃料追加が必要
こんな感じですね。
ちなみに、燃料タンクはヒューナースドルフの10Lタイプを使っています。
使いやすいようにカスタマイズもしているので、下記の記事もぜひご参考ください。
トヨトミストーブKS-67Hの注意点
デメリットの他に、トヨトミKS-67Hを使用する際の注意点も紹介します。
運搬時は灯油を抜いておくべき
KS-67Hは二重タンク構造になっていて、万が一転倒した際にも灯油が漏れにくいように安全設計がされています。
そのため、キャンプの運搬時も燃料をストーブに入れっ放しにしてるという人もよく見かけます。
ただ、「漏れにくい」だけで「漏れない」わけではないので、やはり運搬時は灯油を抜いておく方が望ましいです。(メーカーもそれを推奨しています。)
万が一漏れてしまうと、車内が灯油臭くなって、しかも灯油の臭いはなかなか取れないので盛大に後悔することになります。
キャンプ場で燃料を注いで使い切って帰って来れるように計算しましょう!
一酸化炭素中毒への対策は必須
冒頭でも書いた通り、本来はテント幕内など換気が不十分な場所での石油ストーブ等の火器の使用は推奨されていません。
空気中の酸素が不足した状態だと「不完全燃焼」が起こり、不完全燃焼の際には空気中に一酸化炭素(CO)が発生し、一酸化炭素中毒になる危険性があるからです。
一酸化炭素中毒は毎年死亡者が出ているほど非常に危険なものです。
そのため、テント幕内でストーブなどを使用する際は、自己責任のうえで使用し、必ず一酸化炭素中毒への対策を行ってください。
具体的には、大きく以下の3つの対策が挙げられます。
- テント幕内や車内の通気性を高める
- 一酸化炭素チェッカーを設置する
- 就寝時は絶対に火器を消す
この詳しい説明やおすすめの一酸化炭素チェッカーについては、下記の記事で紹介しているので必ずご覧ください。
トヨトミストーブKS-67Hはこんな人におすすめ!
トヨトミKS-67Hは比較的大きなテントやタープの幕内でストーブを使いたい人におすすめです。
2ルームテントなどの大きめのテントには、レインボーストーブなどの小型ストーブだとパワー不足に感じますが、KS-67Hでパワー不足を感じることはまずないでしょう。
特に最近は幕の大型化が進んでいるので、KS-67Hのような大型ストーブの方が相性が良いテントが増えていますね。
デザイン性にも優れているので、冬キャンプが楽しくなること間違いなしですよ。
一酸化炭素中毒にはくれぐれも注意してね!
【まとめ】トヨトミの石油ストーブ「KS-67H」をレビュー
トヨトミの対流型石油ストーブ「KS-67H」を詳しくレビューしました!
僕はソロキャンプには薪ストーブを使いますが、石油ストーブのKS-67Hは冬のデュオキャンプやグループキャンプに欠かせない存在になりました。
石油ストーブはスイッチひとつで気軽に使えて暖かいのがメリットなので、誰かと行くキャンプでは非常に重宝します。
気軽にぬくぬくと冬キャンプを楽しみたい方は、ぜひ石油ストーブを使ってみてください!