ソロキャンプで超定番の焚き火台といえばピコグリル。
僕も3年以上愛用していて、ピコグリルの「良いところ」「悪いところ」がかなりわかってきました。
これからピコグリルの購入を検討している方への参考として、使ってわかった良い点・悪い点を詳しくレビューしていきます!
ピコグリル398の基本情報
ピコグリル398のスペック
商品名 | ピコグリル398 |
メーカー | STC社(スイス) |
収納サイズ | 約33.5×23.5×1.3cm |
組立サイズ | 約38×25×24.5cm |
重さ | 本体:442g / 専用袋:47g |
素材 | ステンレス鋼 |
価格 | ¥14,000(税込) |
ピコグリル398は、スイスのメーカー「STC社」が作っている焚き火台です。
超軽量かつコンパクトに収納できるのが最大の特徴で、なんとA4ファイルサイズに収納できます。
芸人のヒロシさんに紹介されたことで、ソロ用の焚き火台として一躍有名になりました!
ピコグリルのその他のサイズ
ピコグリルには398以外のサイズも存在します。
- ピコグリル85
- ピコグリル239
- ピコグリル398
- ピコグリル498
- ピコグリル760
この中で最も人気が高いのがピコグリル398で、ピコグリルと言えばこの398を指す場合がほとんど。
ちなみに末尾の数字は製品開発時の重量が由来となっているそうです。
ピコグリル398は発売当初398gだったということですね。
その後に改良が加えられたから今は442gになってます!
ピコグリル398の使い方・組み立て方
まずはピコグリルの使い方を紹介します。
こちらが収納状態。超コンパクトです。
内容物がこちら。
- 火床
- フレーム
- スピット×2本
まずはフレームを組み立てます。
続いてフレームに火床を乗せます。
たったこれだけで設営完了です。
慣れれば10秒で設営できますよ!
スピットを乗せれば調理のゴトクして使えます。
スピットはフレームに引っ掛かってズレにくい工夫がされています。
デザインもとても美しいですね!
ピコグリル398のメリット
ここからは、ピコグリルを実際に使って感じたメリットを紹介していきます。
- 超軽量&超コンパクト
- 設営・撤収が一瞬でできる
- 燃焼効率が良い
- 大きい薪をそのまま乗せられる
- 焚き火調理がしやすい
それぞれ詳しく見ていきましょう!
超軽量&超コンパクト
ピコグリルの最大のメリットは、なんといっても超軽量で超コンパクトなこと。
専用ケースに収納したときのサイズ感はまさかのA4ファイルとほぼ同じです。
厚さも約1cmと驚くほど薄く、普通の焚き火台では考えられない携帯性の高さです。
バックパックの隙間にもスッと差し込めて、ほとんど荷物になりません。
徒歩キャンパーにも人気が高い理由はこれですね。
また、軽いのは灰を捨てるときにも大きなメリットになります。
軽いおかげで撤収時は灰捨て場まで焚き火台ごと簡単に持っていけるので、灰の処理もとても楽にできます。
重い焚き火台だと灰捨て場まで持って行くのも一苦労だからね!
設営・撤収が一瞬でできる
使い方で紹介したとおり、設営・撤収が一瞬でできます。
設営が簡単な焚き火台はたくさんありますが、ピコグリルはその中でもトップクラスの簡単さ。
それだけキャンプを早く始められて撤収も慌てずに済むのは大きなメリットですね。
この手軽さが人気の理由でもあります!
燃焼効率が良い
さらに燃焼効率にも配慮した設計がされています。
コンパクトなだけでなく、焚き火台としての機能性もしっかりしているのがピコグリルです。
組み立てたときに、このように火床がV字になるようにデザインが工夫されているおかげで、薪の下に空気の通り道を確保できるので燃焼効率が高まります。
また、火床は閉じた状態でも完全にフラットではなく全体的にやや弧を描いています。
(僕のは歪みすぎててちょっとわかりにくいですが。)
このおかげで、火床と薪の間にさらに空間が生まれて燃焼効率を高めています。
ピコグリルの偽物はこの火床が完全にフラットだったりします!
大きい薪をそのまま乗せられる
ピコグリルの火床は横に広い形状なので、キャンプ場に売ってるような大きめの薪もそのまま乗せられます。
これはピコグリル最大のメリットと言っても過言ではありません。
一般的にソロキャンプ向けの焚き火台は小さいので、売ってる薪だとそのままでは大きすぎます。
そのため、ノコギリで半分に切ったりする必要があって結構面倒なんですよね。
対して、ピコグリルの形状なら大きい薪もそのまま乗せられるので焚き火が超快適になります。
これは実際に使っていて本当に便利です!
焚き火調理がしやすい
ピコグリルは焚き火調理もしやすいです。
付属のスピットはゴトクとして使えるので、クッカーや鉄板を乗せて気軽に焚き火調理を楽しめます。
ソロキャンプの場合はバーナーを使わずに焚き火だけで調理を完結させるのも良いですね!
またピコグリルは見た目以上に頑丈で安定感があります。
スキレットなど重めの調理器具を乗せても全く不安を感じません。
ちなみにスピットに食材を直接刺して調理するという使い方もできます。
僕はこの使い方をしたことはありませんが!笑
ピコグリル398のデメリット・注意点
続いて、ピコグリルのデメリットも紹介します。
- 価格が高い
- 薪を横向きにしか組めない
- 火床が歪みやすい
- グループキャンプには小さい
- 組み立て方法を間違えがち
- 地面との距離が近いから焚き火シート必須
人気の焚き火台だけど、結構欠点も多いと感じてます。
価格が高い
まず、ピコグリルは14,000円もします。
ソロキャンプで使う焚き火台としてが決して安くありません。
形状が似ていて使い勝手も良いTokyoCampの焚き火台が5千円以下で買えるので、コスパで選ぶならこちらもおすすめです。
徒歩キャンプなら2倍軽いピコグリルがおすすめ!
薪を横向きにしか組めない
先ほどメリットの部分で「市販の薪をそのまま置ける横長の火床形状」を挙げましたが、「横にしか組めない」という限界もあります。
薪は「山型」や「井桁型」で組んだ方が火力が強く、横並べだと火力がそこまで高くありません。
これは燃費が良いというメリットもあるし、普通に焚き火をしている時は特に問題ないですが、焚き火が消えかかった時に復活させるのに少し苦労します。
また、僕の実際の経験として、キャンプ場の薪が湿気っていると付きっきりで火を見ていないとすぐに焚き火が弱まってしまい、そもそも焚き火をするのに結構苦戦します。
燃焼効率が高まるように設計されているとはいえ、この辺りは薪を横組みしかできない限界があると感じています。
ちなみに、この欠点は後に火床が縦にも広い「マクライト」という焚き火台を使ったら、より顕著に感じるようになりました。
僕のソロキャンプのメインは今はマクライトになってます!
ピコグリルは徒歩キャンプ用!
火床が歪みやすい
焚き火台は使っていると熱で火床が歪んでくるのは仕方ないですが、ピコグリルの火床はかなり歪みやすいです。
これは超軽量の代償といえます。
2年以上使ってた僕のピコグリルもかなりの歪みが出てしまい、
火床をフレームに引っかけるツメの部分は四隅がしっかり合わなくなってしまっていました。
こうなると焚き火中に火床がずり落ちてきたりするので、どんどん使いにくくなってきます。
薪をガンガン乗せ過ぎると早くこうなっちゃいます!
Pikari outdoor shopでピコグリルは交換用の火床を単品で購入できるので、僕は火床を新品に買い替えています。
こちらが使い込んだ火床と新品の火床の比較。どれだけ歪んでいるかがわかりますね。
グループキャンプには小さい
ピコグリルはグループキャンプで使うにはさすがに小さくて、不満なく使えるのは2人までという印象です。
ソロキャンプでもグループキャンプでも1台で使える焚き火台を探している場合は、先ほどのマクライトの方がおすすめです。
なお、僕の場合はグループキャンプでは「スノーピーク焚火台L」も愛用しています。
このスノピ焚火台とピコグリルがあれば人数に合わせて上手く使い分けることができます。
組み立て方法を間違えがち
ここからはデメリットというよりも、使う際の注意点になります。
ピコグリルあるあるですが、組み立て方法を間違えがちです。笑
上の写真の組み立て方が正しいですが、
こうやって「フレームを上下逆さま」にして「火床をフレームにくぐらせて」しまいがち。
しかもやっかいなことに、こうやって間違えたまま焚き火をしても普通に使えてしまうので間違いに気づかないこともしばしば。
使えれば問題ないともいえますが、やっぱり正しく使ってあげたいですね。
実は僕も思いっきり間違えたまま気づかずキャンプしたことがあります!笑
地面との距離が近いから焚き火シート必須
ピコグリルは火床が低くて地面との距離が近めです。
そのため、地面や芝を熱から守るために焚き火シートは必須です。
基本的に焚き火シートは使った方が良いですが、なかでもピコグリルは絶対に必要だと考えてください!
ピコグリルにおすすめの焚き火シートの記事も2つ書いているので、ぜひ参考にしてみてください。
ピコグリル398の転売品・偽物に注意
ピコグリルはその人気の高さゆえに、残念ながら偽物も出回っているようです。
正規販売店は2つだけ
この2つの販売店だけが正規のピコグリルを取り扱っていて、以前は正規品を買うためには上記の公式サイトで購入するしかありませんでした。
そのため、Amazonなどでは転売出品が横行して無法地帯と化していました。
正規販売店がAmazonでも出品を開始
今では正規販売店の「Pikari outdoor-shop」がAmazonで出品しています。
これにより、Amazonという慣れ親しんだサイトでも正規の価格でピコグリルを購入できるようになりました。
購入時は必ず販売元が正規販売店になっているか確認してください!
ピコグリル398はこんな人におすすめ!
ピコグリルは、その軽量さゆえにバックパックで行く徒歩キャンパーにおすすめです。
本体重量442gと超軽量なうえにA4サイズの極薄に収納できるので、バックパックの隙間にサッと収納できて荷物になりません。
逆に車やバイクでキャンプに行く場合は、途中で紹介したマクライトやTokyoCamp焚き火台の方がおすすめできます。
マクライトは火床が広くて使いやすいし、TokyoCampはコスパ抜群なうえにピコグリルよりも耐久性があります。
少し前はソロにはピコグリルが一強でしたが、最近は他にも良いのがどんどん出てきてますね!
【まとめ】ピコグリル398をレビュー
ソロキャンプで超人気のピコグリルを詳しくレビューしました!
有名で人気が高い焚き火台ですが、長く使ったり他の焚き火台も使った経験として、なかなか欠点も多いことがわかりました。
ただしピコグリルの軽量コンパクトさは本当に優秀なので、今後も徒歩キャンプには活躍するでしょう。
僕はマクライトとピコグリルを使い分けていきます!